12/23 クリスマスマーケット@ニュルンベルク
今日は世界一有名だと言われているニュルンベルクのクリスマスマーケットを訪ねた。
ミュンヘンからICEに乗ること1時間。ニュルンベルク中央駅に到着。
旧市街は今も城壁で囲まれている。
ニュルンベルクが隆盛を極めたのは14世紀後半~16世紀前半らしい。カール4世によって金印勅書が交付されたり、アルブレヒト・デューラーがニュルンベルクの街の教会のために「4人の使徒」を描きあげたりした頃である。三十年戦争(1618 ~ 1648)でぼろぼろになった後、再び歴史の表舞台に登場するのはナチス・ドイツ時代~第二次世界大戦期である。ユダヤ人迫害の端緒となったニュルンベルク法、そしてナチス幹部ら第二次世界大戦の戦犯を裁いたニュルンベルク裁判は、世界史を学んだ人なら誰しも単語くらいは耳にしたことがあるのではないだろうか。
とまあそんなことを考えたり考えなかったりしつつ旧市街へ入ってゆく。クリスマスマーケットはフラウエン教会(Frauenkirche)に面した中央広場で開催されていた。
このフラウエン教会は正午に仕掛け時計が動くことで有名らしいが、到着した時には13時を回っていたため、残念ながら動いている所を見る事はできなかった。
適当にクリスマスマーケットをぶらぶらしてから、高台にあるカイザーブルク(Kaiserburg)へ向かう。11世紀にハインリヒ3世によって建造されたこのカイザーブルクからは、ニュルンベルクの街並みを一望できる。
曇りときどき雨、かつ強風だったため寒かった。カイザーブルクの周りを散歩し、再び中央広場の方へ戻る。
ニュルンベルクはドイツでのおもちゃ発祥の地としても有名だということで、おもちゃ博物館(Spielzeugmuseum)にも行った。ここではおもちゃの歴史を、その当時のおもちゃの実物を眺めつつ学ぶことができる。中世からナチス時代~第二次世界大戦を経て、電子ゲーム隆盛期に至るまで丁寧に解説されており、大変勉強になった。
ざっくりと、昔のおもちゃは知識・思想教育的な意味合いが強いのに対し、現在のおもちゃは娯楽的な側面が強いように感じた。例えば現代では幼い女の子の遊びとして定番であるままごとなども、昔は家事を教えるためのちゃんとした方法だったらしい。当時ままごとで使われていたおもちゃも展示されていたが、やたら本格的だった。政治思想を育むためにもおもちゃは利用されたらしい。ヒトラーやナチス幹部のフィギュアなども展示されていた。おもちゃを通して幼少期の教育について色々と考えさせられた。
おもちゃ博物館をまわり終えた所で早めの夕食をとることにする。ブラートヴルスト・ホイスレ(Bratwursthäusle)というレストランに入った。
ビール(TUCHER Hefeweizen)と白ソーセージ(Nürnberger)、ザワークラウトを注文した。白ソーセージはいい感じにさっぱりしているうえ、しっかり肉が詰まっていておいしかった。パリッとした食感に慣れている人は違和感を感じるかもしれない。ビールともよく合った。
食事を終えた後は再びクリスマスマーケットへ。グリューワインを飲んだ。とはいえお目当ては長靴のカップなので、グリューワインはおまけみたいなものである。連日のグリューワインによる胃腸の疲れを感じた。
ワインを飲み終えてから夜景を見にカイザーブルクへ向かったが、雨だったこともあり景色はあまり良くなかった。